ホーム > 大会の歴史(第31回)
2020年東京オリンピックの代表選考競技会「マラソングランドチャンピオンシップシリーズ」と2018年アジア競技大会の代表選考を兼ねて開催
31回目を迎え約2万人がエントリーした北海道マラソン2017は、2020年東京五輪代表選考のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)シリーズ、2018年にジャカルタで開催のアジア競技大会、同年ロンドンで開催される視覚障がい者マラソン国際大会のワールドパラアスレチックスマラソンワールドカップという3つの選考競技会を兼ねて開催した。MGCシリーズは初戦の北海道マラソンをはじめ国内8大会で行い、当大会が唯一、男女が選考対象になっている。
スタート時の天候は曇り。気温24.8度、湿度47%、気温は昨年より7度近く高かったが湿度は低く、風も穏やかなコンディションの中、今年で6回目となったさっぽろテレビ塔電光時計によるカウントダウンで午前9時に約1万9,000人が一斉にスタートした。
男子は4人の先頭集団から40km付近で村澤明伸(日清食品)がスパートし、2位の吉村大輝(旭化成)らを振り切り2時間14分48秒で優勝。3位は福田穣(西鉄)。女子は前田穂南(天満屋)が33kmすぎでトップの野上恵子(十八銀行)を追い抜き、そのまま逃げ切って2時間28分48秒で優勝した。2位に野上、3位は田中華絵(第一生命グループ)。
ともにマラソン初優勝の村澤と前田は、北海道マラソンのMGCシリーズ設定記録・順位の条件を満たして2019年9月以降に開催予定のマラソングランドチャンピオンシップの出場権を獲得。MGCファイナリスト第1号となった。また、大会当日満25歳以下で今回を含めフルマラソンの出場が3回以下の選手が対象の新人賞は、男子がメラク・アベラ(黒崎播磨)、女子は優勝の前田が受賞。
フルマラソンは1万7,651人がエントリーして1万5,686人が出走し、80.7%の1万2,659人が完走。11.5kmのファンランは3,628人がエントリーし3,276人が出走、94.5%の3,096人が完走した。完走者数はともに過去最多となった。
今大会初の試みとして、日本ブラインドマラソン協会の強化指定選手13人らが出場した視覚障がいランナーに向けた完走証の点字翻訳、聴覚障がいランナーに対する手話ボランティア、ここ数年で急増している外国人ランナーに対応する英語・中国語・韓国語の多言語ボランティアを配置し、各ボランティアが大会前の選手受け付けからレース当日まで活躍した。また、昨年の30回記念大会企画として行った179市町村参加企画を継続実施。道内全179市町村から各1名がエントリーし、首長などが各自治体名のナンバーカードで出場した。
3回目の合同開催となった「はまなす車いすマラソン」は、ハーフマラソンと2km、1kmのショートレースを実施。ハーフはリオデジャネイロパラリンピック代表の山本浩之(福岡市)、副島正純(ソシオSOEJIMA)、洞ノ上浩太(ヤフー)、久保恒造(日立ソリューションズ)ら34人が出場し、男子はハーフマラソン日本記録保持者の山本が44分22秒で2年ぶり2度目の優勝を果たした。女子は初出場の喜納翼(タイヤランド沖縄)が52分23秒で制した。ショートレースは2kmに36人、1kmに24人の計60人が出場。沿道から温かい声援を受けて全員完走し、フィニッシュ直後で完走メダルを手にした。